技術&経営サポートについて

 当オフィスは下記の2テーマを柱としたサポートを行っております。

Ⅰ、経営上のお悩みや課題に対するサポート。特に業種は問いません。

Ⅱ、「ものづくり経営」に関するサポート

 

Ⅰ、については、「代表的な相談内容」をご覧になり、ご検討ください。

Ⅱ、の「ものづくり経営」に関して以下説明いたします。

基本的にはそれぞれの企業様の技術課題等に対応したサポートをさせていただきますが、「ものづくり経営」のベースとしているのは、以下に説明いたします技術経営(MOTです。

 ➡  技術経営(MOT)とは?

【経済産業省の定義】
技術に立脚する事業を行う企業・組織が、持続的発展のために、技術が持つ可能性を見極めて事業に結びつけ、経済的価値を創出していくマネジメント。

すなわち『儲かるものづくり企業に変わるための経営学』です。優れたものづくりも、それが売れて正当な利益を出せる商品や技術にならねば意味がありません。

 

  ➡ 技術経営(MOT)の必要性

日本企業のものづくりは、世界最高レベルですが、残念ながらそれを利益や付加価値に結びつける、いわゆる「価値づくり」が不得意です。
欧米の企業に比べて全般に日本企業の利益率が低いことが、それを現わしています。

また、スティーブ・ジョブズ率いるアップル社の一連の製品展開をみてもそれを物語っています。日本で生まれた「i-mode」や「ガラケー」を踏み台にして、iPhoneを中心としたスマートフォンを誕生させました。そして今や、世界中の通信がこのスマートフォンを使って行われるようになりました。技術レベルは決して劣っていなかった日本企業が、この分野ではあっという間に存在感が薄くなってしまいました。

近年、優れたものを低コストで開発・製造すれば業績に結びつくという単純な図式ではなくなりました。しかし、ものづくりに熱心な日本企業は、利益を度外視してでも優れた技術や商品を開発することを追求しがちです。国民性であるかもしれません。

「ものづくり大国」と言われてきただけあって、日本企業にはものづくりをうまくマネジメントできる人材は多くいます。

しかし、それを企業経営に結びつけるマネジメントが根付いていないことが大きな課題です。

これこそが、日本企業にMOTが必要な要因のひとつです。

 

  ➡ 技術経営(MOT)の目指すところ

MOTの目的は、学術的に言えば「製造企業の付加価値創造を最大化すること」にあります。具体的には、下記内容の追及です。

  • ものづくりにおける差異化の実現
  • 顧客が高く評価する「価値づくり」

(1)差異化の実現

過当競争に巻き込まれてしまう最大の要因は、差異化が実現できてないからです。簡単に真似のできない強みが構築できていないからといえます。

日本のものづくりにおける体表的企業といえばトヨタでしょう。トヨタの最大の強みは、開発・製造において、日常的に改善を進めていく組織能力です。

簡単に真似のできない最強のものは、トヨタのような長期的に日々鍛え上げて来た組織能力です。

企業の業績は特定のヒット商品ではなく、そうした組織能力で支えられる場合がほとんどです。試行錯誤を繰り返す過程で積み重ねられた学習成果は、他の企業は短期間では模倣できません。

このような独自の強みを持つ組織能力を構築することが「差異化の実現」であり、技術経営の中心課題です。

 

そのトヨタも今、デジタル革命の急進で自社のものづくり力に危機感を募らせるようになっています。

豊田章男社長は取引先を集めた事業説明会で自らに言い聞かせるように「創業から80年。自動車産業は転機を迎えた。人工知能(AI)やロボティクスなどの変化を拒んではならない」と語ったといいます。

デジタル革命の進展でIT関連企業も自動車産業に参戦してくる時代になりました。すべてのモノがネットにつながるIoTや自動運転などの最新技術は、製造現場のカイゼンだけでは太刀打ちできないということが背景にあります。

しかし、簡単に真似のできない、長期的に鍛え上げた組織能力を持つトヨタは、過去の成功体験を時代遅れにする可能性を秘める、デジタル革命の波をも上手く乗りこなしていくでしょう。

 

(2)価値づくり

日本を代表する2つの産業、総合電機と自動車は両方とも高度なものづくり能力を有しています。

しかし、電機業界では標準化・モジュール化が進み、特に最終商品では差異化が難しい状況になりました。さらに、いくら日本企業が高いものづくり能力を駆使して差異化しても、顧客の多くは、モジュール部品を組み合わせて簡単に作られた標準的商品で満足しています。そのため、電機は価格競争に陥りやすいのです。

一方、自動車は日本の高い技術力で造りこまれた高級車に現在も多くの需要があります。自動車の価値は単純な機能の比較評価ではなく、デザインや顧客の志向性によっても決まります。単なる移動手段プラスアルファの価値を評価し、日本企業のものづくり能力に対して顧客が支払ってきています。

携帯電話やパソコンなどデジタル機器であれば過剰なものづくりだと揶揄される機器や品質が、自動車では十分に経済的な価値を生んできたのです。

 

 ➡ 当オフィスのサポートについて

今日の「ものづくり経営」に関して、日本企業に共通する主要な課題は下記の3項目と当オフィスは考えています。必要に応じて重点的に強化が必要な項目をサポートさせて頂きます。

(1) 「差異化の実現」のために最も重要なテーマは、独自の強みを持つ組織能力を構築することです。そして、それは技術経営の中心課題でもあります。

過去の成功体験を時代遅れにする可能性を秘めた、デジタル革命などによる速まる一方の技術の進歩やビジネス環境の変化に柔軟に対応していけるのは、鍛え上げた組織能力です。

それには、「ビジョン」を明確にし「強化する特定分野の選定」と「改革・改善の歯車を回し続ける仕組み作り」がポイントとなります。

 

(2) 次の柱となる技術・事業が見いだせないと悩んでいる企業が多くあります。主な原因として、現在の顧客や自社で培った技術にとらわれ過ぎて、その範囲から抜け出せないことにあります。

一時期、様々な市場調査で「顧客の声を聞いた商品開発」、すなわちマーケットインが注目を集めましたが十分な成果は得られませんでした。「顧客志向」だけで、次の柱となる技術・事業が見いだすことは困難です。

顧客ニーズから提供側コンセプトへ・・・最近は、プロダクトアウトに回帰する主張が見直されてきています。「提供側からどんどん提案していくべきだ。形にして市場に問う姿勢が大事」という主張です。

これは、アップルのスティーブ・ジョブズの、「多くの場合、人は形にして見せてもらうまで自分は何が欲しいのかわからないものだ」という姿勢が背景にあります。

消費者は必ずしも自分が欲しいものを明確に知っているわけではなく、形のある商品として提示されて初めてそれが欲しいか否かの判断をするという考えです。

日本の製造業が、ものづくり能力を宝の持ち腐れにしないためには、顧客に喜んでもらえる価値を新たに創造し提案していく「価値づくり」が重要です。

(3) 現在、第4次産業革命が急速に進みだしています。AI、IoTなどの関連ニュースが新聞等に出ない日はありません。

『当たり前と考えていた常識が崩れ去る。速まる一方の技術の進歩やグローバリゼーションの奔流が、過去の経験則を猛スピードで書き換えているからだ。昨日までの延長線上にない「断絶」の時代が私たちにせまっている。』(2017-1-1日本経済新聞)

盤石に思えた事業やサービスが突然苦境に陥る身近な例として、デジタルカメラの登場で消えた写真フィルム、ネット通販に押される街のお店屋さん・・・。

このように、瞬時に過去の成功体験を瞬時に時代遅れにする断絶の波がこれから次々に押し寄せてくる可能性があります。

「当たり前」もうない・・・私たちはそんな時代に生きていることを自覚して、技術やビジネス環境の変化に注意を向けている必要があります。

しかし、逆境が新たなパワーを生み出し、”成功“の原動力となることも歴史が証明しています。第二次世界大戦敗戦という大逆境から信じられないほどの復興を遂げた日本が良い例です。